タツノコプロ

社員インタビュー

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制作本部 BAKKENルーム 副室長 プロデューサー2013年入社
清水さん

作品のためにチームワークを重視するスタイルで数多くのアニメ制作に携わってきた清水さん。前職では異業界に勤めていた彼ならではの視点から、アニメ業界と制作現場の“リアル”について聞きました。

Question | 01

アニメの「制作」とは、どのようなお仕事ですか?

Answer | 01

「制作」は、アニメーションを完成させるためのマネージャー的なポジションです。

クリエーターの手で描かれた原画をはじめとする様々な成果物を一つのアニメーション作品として世に出すために奮闘します。業務は、担当話数を作るために必要なスタッフ集め、スケジュールの管理、作業に必要なインフラの管理など多岐にわたります。絵は描きませんが、話数の制作工程の始まりから終わりまで、全てに関わるポジションです。
アニメ(シリーズ)には話数ごとに担当となる「制作進行」がいて、その上にシリーズの制作現場全体を管理する「制作デスク」がいます。「制作進行」は、担当話数のクリエーターの方たちと直接やり取りをして、映像として完成するまでの様々な作業工程を管理しながら進めていきます。一方「制作デスク」は、メインのスタッフの方たちだけでなく、制作進行たちの業務も管理していくことになります。
そのため、「制作デスク」は「制作進行」やクリエーターなど、コミュニケーションをとらなければならない人の数が多く、業務の指導や何か問題が起こったときの対応力、制作工程全体の管理能力など、より高い能力が必要とされます。

Question | 02

異業界からアニメ業界へ飛び込むにあたり努力した点はありますか?

Answer | 02

僕はアニメ系の学校を出たわけではありませんが、事前に何か特別な準備をしてはいませんでした。
唯一、もともと画像編集ソフト「Adobe Photoshop」を簡易的な範囲で使うことができたのは、かなり役立ったかもしれません。(本当に簡易的な範囲です!)

タツノコプロに入ってからは会社で関わるスタッフの方々がこれまで参加されてきた作品を見たり、Excelの使い方(簡単な関数など)を勉強したりしました。
異業種からアニメ業界に入ってこられる人はたくさんいます。現在のタツノコプロ制作部でも半分くらいは異業種からの転職組で、別の会社で社会人経験を積まれた人の方が業務内容を把握するのが早かったりしますし、活躍されている方もたくさんいます。

そのため異業種からの転職をハードルと感じる必要は全くありません!

ただ、異業種からの転職において少ないデメリットといえば、どうしても業務が独特なアニメ業界にギャップを感じる人はいるかもしれません。少なからず「制作の仕事」はどういったことをやっていて、どういったことをやりたいのかイメージを持って志望してもらうことをお勧めします!(ちなみに僕が入ったときは具体的な展望は特にありませんでした…)
実際正直なお話しをすると、近年当社を退職される人のほとんどは「辛いから」ではなく、“業界に対するイメージのギャップ”というケースが非常に多いです。

Question | 03

制作のやりがいと、最も大変だと感じることを教えてください。また、どのような人が制作業務に向いていると思いますか?

Answer | 03

絵は描かなくともアニメーションの制作に携われることが、魅力のひとつだと思っています。

僕も昔「絵を描く職業に就きたい!」という憧れがありましたが挫折してしまい、それでもこういった職業もあるのかと興味を持ちました。クリエーターの方々と担当する話数を納品に向かって作りこんでいく話数制作の終盤は、作業がどんどんと映像に反映されていくため僕は特にやりがいを感じます。
他にも、自分が担当した話数の放送を見たとき、良いスタッフを集められたときにやりがいを感じるという人もいますし様々ですね!制作進行の面白さは言葉では伝えづらいですが、紙に描かれた原画から映像が出来上がっていくのを間近で見られるのは感動しますよ。
一方で物理的に業務が大変なのも作業の終盤です!
時間が無くなっていく中で、少しでも映像を良くするため、あの手この手で完成を目指していきます。以前より過酷な業務はかなり減りましたが、今も納品の間近になるとその慌ただしさを感じることは多いです…!また、近年はスタッフの方たちを集めることも以前より難しくなってきているため、ここも凄く大変な要素の一つだと思います。

向いている、向いていないは何か一つの要素で決めることができないため、難しいですね。

個人的には意外かもしれませんが、アニメ以外にもいろいろな興味、知識を持っているということは、向いている要素の一つだと思っています。コミュニケーションをとるための手段がたくさんあるということは良いことです。逆に向いてないと感じるのは“人と話すことが苦手な人”ですね。
絶対に大勢の人と話さなければならないので(笑)。

Message

僕がそうだったように「アニメーション制作に関わってみたい!」という気持ちがあれば挑戦はできる業界です。
僕は10年目になりましたが、今は0から作品の立ち上げにプロデューサーとしても関わらせてもらっています。
アニメーション制作に興味を持っている人は、一度“制作”という職業にも目を向けてみてもらってはいかがでしょうか!